リンク集:ゲルマラジオの遠距離受信情報
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FMゲルマラジオの遠距離受信
FMゲルマラジオの受信成功者は管理人CRLだけではありません! それも私より遠距離で受信に成功されています!!FMゲルマラジオを追試していただき、とても嬉しいです。僭越ながら受信状況を表にしてみました。
受信距離 | 受信した局 | アンテナ | 受信者 (敬称略) | 受信年月 | リンク・備考 |
---|---|---|---|---|---|
150m | FM新津(20W) | λ/4ワイヤー | 宮澤博士 | 2008.8 | 宮澤博士のBlog日記!FMゲルマニウムラジオ! |
500m | FMみっきい(20W) | ダイポール | しろくま | 2006.4 | VHF-FM ゲルマラジオの実験 #1〜5 (サイト閉鎖) |
800m | Pitch FM(20W) | ロッドアンテナ | MIKE | 2008.5 | アンテナは乗用車の窓ガラスにクリップで固定 |
ダイポール | 2010.5 | ワイズ検波FMゲルマのフィールドテスト (サイト閉鎖) | |||
2.0km | NHK富山-FM(1kW) | ロッドアンテナ | CRL | 2007.9 | ゲルマラジオでFM放送を受信したい |
4.2km | FM新潟、等(各1kW) | V型ダイポール | 宮澤博士 | 2008.9 | 宮澤博士のBlog日記!ダイポールで4.2Km受信成功! |
5.5km | NHK富山-FM(1kW) | 2エレ八木 | CRL | 2010.5 | 再・ゲルマラジオでFM放送を受信したい |
9.0km | kiss FM神戸(1kW) | ダイポール | しろくま | 2006.4 | VHF-FM ゲルマラジオの実験 #1〜5 (サイト閉鎖) |
10.8km | FM新潟、等(各1kW) | 5エレ八木 | 宮澤博士 | 2008.9 | 宮澤博士のBlog日記!FMゲルマラジオ、10Kmまでオッケー! |
11km | エフエム東京、等(各10kW) | ロッドアンテナ | 有閑ひま人 | 2017.8 | FMゲルマラジオを実験してみました(7) |
13km | FM新潟(1kW) | 1λループ | 宮澤博士 | 2009.2 | 宮澤博士のBlog日記!FMゲルマニウムラジオで13Km受信に成功! |
放送局の出力やアンテナの種類、ローケーションなどで受信距離は変化します。ちなみに、宮澤博士様はRFな秘密兵器を用いて26kmの受信にも成功されたそうです。受信実験の詳細は、リンク先をご覧下さい。
MIKE様からはメールでご報告を頂きました。地上高2mに配置した55cmの7段式ロッドアンテナを、約3mの50オーム同軸ケーブルでラジオに接続、コミュニティFM局の放送塔から120m、500m先できれいに受信されており、800m先での受信状況は「放送内容がかろうじて解る程度」ということです。また後日、復調方式とアンテナを変更されたフィールド実験の結果を、ネット上で発表されています。
しろくま様は管理人より1年以上も前に、それも長距離受信に成功された大先輩であり、当時は結果をmixiで発表されていたそうです。リンク先には特記付きのベリカードもあり、必見です。
有閑ひま人様は、宿泊されたホテルの窓際において、東京タワーから11km離れて受信に成功されました。都内の数か所でも受信実験をされており、興味深い内容がブログに綴られています。
他の皆様も新たな受信結果が得られたなら、上記の表に記録を連ねてみませんか。受信成功のメールをお待ちしております。チャレンジされる方は、FM放送遠距離受信の主要点が役立つかもしれません。
(2008/9/13 「続・ゲルマラジオでFM放送を受信したい」に「遠距離受信者現れる!」の章を追加(宮澤博士様)、2008/11/1 追記(MIKE様)、2009/3/22 追記(宮澤博士様)、2010/1/17 追記(しろくま様))、2010/4/29 本ページに移動、2010/5/16 追記(CRL)、2010/6/13 追記(MIKE様)、2017/11/18 追記(有閑ひま人様) )
AMゲルマラジオの遠距離受信
管理人の主観で、これは凄い!と思われる記録をまとめてみようと思います。
受信距離 | 受信した局 | アンテナ | 受信者 (敬称略) | 受信年月 | リンク・備考 |
---|---|---|---|---|---|
49km | TBCラジオ(20KW) | ループアンテナ (A4サイズ) | 宮澤博士 | 2017.1 | 牡鹿半島でゲルマラジオ! (TBCはとてもクリアーに、NHK第1はちょっと弱く受信。 NHK第2はかなり弱くわからない程度) |
53km | NHK仙台局 第1放送(20KW) | ||||
53km | NHK仙台局 第2放送(10KW) | ||||
43km | BSN新潟放送(5KW) | ループアンテナ (直径約80cm、長さ約2.5mのLANケーブル) | 宮澤博士 | 2007.1 | ラジオ: 宮澤先生のBlog日記 Part2! (弱いながらも受信) |
63km | NHK新潟局 第1放送(10KW) | ||||
65km | NHK新潟局 第1放送(10KW) | ループアンテナ (2.8m×2.8m、4巻) | 宮澤博士 | 2008.6 | 超巨大ゲルマニウムラジオ in 山本山高原! (NHKの2局は実用的な音量、BSNはかすかに) |
73km | BSN新潟放送(5KW) | ||||
313km | NHK秋田局 第2放送(500KW) | ||||
885km | NHK熊本局 第2放送(500KW) | 3階ベランダから外に向けて設置した ビニル線簡易逆Lアンテナ(水平部約4m) | 今村 智 | 2017.1 | Basket-coil.com (バスケット・コイルを使ったゲルマニウム・ラジオ。 放送局のID確認済み) |
電離層の影響で、夜間の中波は遠方まで到達することが知られていますが、日中でも遠距離受信に成功した凄い記録がありました。宮澤博士様の超巨大ゲルマニウムラジオですが、ループアンテナもこれだけ大きいと運用も苦労しますが、すばらしい性能を発揮しています。
毎夜、中波DXに取り組まれておられる今村様は、長期にわたる受信記録をサイトにアップされておられ、入感の実績も高く、感服いたしました。
(2013/10/14、2017/11/18追記 (宮澤博士様)、2017/11/18追記 (JJ1DIS 今村智様))
昭和2〜18年の受信記録
内田 秀男 (うちだ ひでお、1921年−1995年)氏は、日本放送協会技術研究所に在籍していた昭和28年、鉱石ラジオによる遠距離受信の状況を雑誌(1)に発表しています。 この発表を元に受信距離を確認してみました。ただし、受信地や送信所の位置は詳細が不明なため、都市間のおおまかな距離を見積もり、表示したものです。ちなみに、新京第一は現在の中国 吉林省 長春、新津は現在の北朝鮮 咸鏡北道 チョンジン市、京城第二は現在の韓国 ソウルと推測して距離を求めてます。
周波数(kHz) | 呼出符合 | 局名 | 出力(kW) | 距離(km)(福井) | 距離(km)(東京) |
---|---|---|---|---|---|
540 | RW54 | ハバロフスク | 150 | 1400 | 1375 |
560 | MTCY | 新京第一 | 10 | 1270 | |
590 | JOAK | 東京第一 | 150 | 315 | |
618 | KZRM | マニラ | 50 | 2735 | |
635 | RW32 | ウラジオストク | 10 | 860 | |
610 | XGAP | 北京第一 | 50 | 1800 | |
690 | JOBK | 大阪 | 10 | 160 | |
830 | JOFK | 広島 | 10 | 385 | |
880 | JBCK | 新津 | 10 | 1260 | |
870 | JOAK | 東京第二 | 150 | 315 | |
900 | XOJB | 上海 | 10 | 1445 | |
970 | JODK | 京城第二 | 50 | 820 | 1140 |
出典(1)の文中に「筆者もいろいろと苦心して過去十数年に亘りDX受信を実験している。」とあり、使用した鉱石ラジオは一般的な回路構成のもの以外に、鉱石検波器にバイアスを加えたラジオであったり、受話器はドイツ製ボールドウイン受話器で「感度は普通の受話器よりはるかに優秀なもの」を使用したようです。
受信地は福井と東京の2カ所であり、受信期間は昭和2〜18年とされています。氏の経歴を書籍(2)で確認すると、出身は福井県であり、昭和16年に東京へ移住しています。福井で使用したアンテナは「高さ約18m,水平部約18m の逆L 型」であり、東京で使用したアンテナは「高さ約45m,水平部約50m の傾斜型アンテナ」と考えられます。アースは「始め鉛管を使用していた」とあり、水道管アースであった可能性があります。時期は判然としませんが「その後真鍮パイプ直径20mm,長さ約6m のものを埋設,そのまわりに粉炭を埋めたものを使つた」そうです。
出典
(1) PDF: 鉱石とその受信機 内田秀男 著(『無線と実験』(1948年3月号)を元にPDF化されたもの)
(2) 書籍:「秋葉原、内田ラジオでございます。」内田久子 著(廣済堂出版、2012年第1版第1刷)
中波の場合、遠距離受信は電離層の影響もあるため、後日の受信再現は難しいものがあります。また、受信アンテナが大型化すると、指向性が生じやすくなるので、設置方向による影響が考えられます。過去と現在では色々と環境が違いますが、いずれの受信結果にも驚かされます。
参考
- 日本のラジオ放送局 - Wikipedia 、 日本の放送送信所一覧 - Wikipedia
- 周波数、出力、主要な送信所の住所を知る手がかりになります。
- 2地点間の距離と方位角
- 地球上の2地点間の距離を求めるサイトです。
(2013/10/14 本章追加)