無電源AMラジオ2号機

前作の1号機では、音量が少なく、混信が多い欠点がありました。 乏しい知識で理由を考えた結果、バイパスコンデンサーなどの値が不適であること、HOT側から取った電源電圧に混信した音声信号を含むことに気付きました。 ほかにも理由があると思いましたが、とりあえず気付いた箇所を改善した2号機を試作することにしました。

まず、バイパスコンデンサーをpFからμFに変更します。 次に、混信対策としてバイアス電圧もTAPから得るように変更します。 トランジスタを駆動するために、ダイオードで検波した電流を、交流成分と直流成分に分けて考え、交流成分(音声信号)はトランスでトランジスターに伝え、直流成分は電界コンデンサーに充電して電源とします。 電源電圧を稼ぐため、1号機は単相半波倍電圧整流でしたが、2号機では単相全波倍電圧整流の回路形態としました。 また、トランジスターはゲルマニウムトランジスター(2SB175)を使い、ドライバートランスをST-20、出力トランスをST-81に変更しました。 回路はユニバーサル基板(サンハヤト製コネクター併用基板「UK-10P-67」)に組み込み、ボード交換式ゲルマラジオのコネクターに接続します。

無電源AMラジオ2号機の回路図
無電源AMラジオ2号機の回路図
組み立てたユニバーサル基板の状況
組み立てたユニバーサル基板の状況

一歩前進の2号機

1号機と比較すると、混信は大幅に減少し改善されました。 音量も1号機より増加しましたが、ゲルマラジオでヘッドホン、スピーカーを鳴らすアダプターの音量には及びませんでした。

各部品の最適な値を求めることで、もう少し音量の増加が期待されますが、現在のところ、劇的な改善の見通しまでには至っていません。

ゲルマラジオを箱に入れた状況
ボード交換式ゲルマラジオに接続した状況。