電気の単位

電気の単位と補助単位を整理します。入門編、初級編で紹介してきた単位のほか、中級編で登場する単位も含んでいます。

ゲルマラジオにおける使用頻度の高い単位

色々な単位がありますが、ゲルマラジオを製作する際は、これで十分です。

名称記号単位大まかな意味
電圧V(ボルト)電気が流れようとする勢い
電流A(アンペア)電気が1秒間に流れる量
抵抗(レジスタンス)Ω(オーム)電気の流れにくさ(直流が対象)
リアクタンスΩ(オーム)電気の流れにくさ(交流が対象)
インピーダンスΩ(オーム)電気の流れにくさ(直流と交流を総合的に扱う場合を対象)
容量(キャパシタンス)F(ファラッド)電気を蓄える器の大きさ
自己インダクタンスH(ヘンリー)電気と磁気の相互変換できる性能
相互インダクタンスH(ヘンリー)2つのコイル間で、電磁気的に影響を及ぼしあう性能
周波数Hz(ヘルツ)1秒間に振動(例えば、プラスとマイナスの変化)する回数
周期s(秒)1回の振動に要する時間
波長λm(メートル)1回の振動で移動や進行する距離
電力W(ワット)1秒間で扱う電気のエネルギー量

補助単位

補助単位は、数値が特に大きい場合や小さい場合、基本単位に併用することで、桁数の表示を簡略化します。 これらの補助単位は、SI単位系(国際単位系)で定められており、全世界的に通用します。 もちろん、日本国内でも計量法と矛盾せず、他の分野で使われる単位に対しても使用可能です。

桁数指数表示日本語表示補助単位使用頻度の高い組み合わせ
1,000,000,000,000,000,0001018百京E(エクサ)
1,000,000,000,000,0001015千兆P(ペタ)
1,000,000,000,0001012T(テラ)
1,000,000,000109十億G(ギガ)
1,000,000106百万M(メガ)MΩ(メグオーム)、MHz(メガヘルツ)
1,000103k(キロ)kΩ(キロオーム)、kHz(キロヘルツ)
100102h(ヘクト)
10101da(デカ)
0.110-1十分の1d(デシ)
0.0110-2百分の1c(センチ)
0.00110-3千分の1m(ミリ)mV(ミリボルト)
0.000 00110-6百万分の1μ(マイクロ)μH(マイクロヘンリー)、μV(マイクロボルト)
0.000 000 00110-9十億分の1n(ナノ)
0.000 000 000 00110-12一兆分の1p(ピコ)pF(ピコファラッド)
0.000 000 000 000 00110-15千兆分の1f(フェムト)
0.000 000 000 000 000 00110-18百京分の1a(アト)

・大文字、小文字の区別があるので注意します。キロ以下が小文字です。マイクロはギリシャ文字です。

・「使用頻度の高い組み合わせ」はゲルマラジオを扱う場合です。対象とする電気製品や研究分野によって、使用する補助単位の頻度は異なります。

・「MΩ」は、本来は「メガオーム」ですが、実際は「メグオーム」と発音するのが通例です。

・補助単位どうしの換算もありえます。例えば、1000kHz=1MHzです。ただし、有効桁数を考える場合は表記に注意が必要です。



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