室内アンテナと水道管アース
ゲルマラジオの音量は、アンテナ回路の成否で大きく変化します。 このため、大きな屋外アンテナを準備できればベストですが、風雨による破損や落雷に注意が必要です。 また、電灯線アンテナも効果が期待できますが、電源の供給源である電灯線を同じく利用するなら、何も電源が不要なゲルマラジオではなく、電源を使うラジカセやコンポのチューナーでも放送を聴きますよ?と捻くれたりします。
そこで管理人は、普段使うゲルマラジオのアンテナとして、木造家屋二階の室内にワイヤーアンテナを張り巡らせることにしました。 電流は周波数が高くなるほど、電線の中央付近を流れず表面付近に流れる性質(表皮効果)があります。 したがって、表面積を広くして高周波電流の減衰を減らす必要性があることから、アンテナ線は太い電線が好ましいとされています。 管理人は入手の容易性と施工の容易さから、2.0φのVFF(ビニル平行コード。購入したDIY店では、1メートルあたりの単価105円)を利用しました。 部屋の壁紙が白いので、インテリアの兼ね合いを考え、電線の被覆は白色をチョイスしました。 被覆を裂いて、1本をアンテナ線として使用します(他方は後述のアース線に利用します)。 アンテナの地上高を稼ぐため、天井の周囲に沿って設置し、100円均一ショップで購入した電線止めで固定しました。 部屋を一周させることで、アンテナの水平長は約19メートルになりました。
天井の周囲に沿って白色の電線を設置
100円均一ショップで購入した電線止め
アンテナの性能は、アースで引き出せる
室内アンテナだけでも効果はありますが、アースを併用する効果は大きく、無視できるものではありません。 アースはゲルマラジオ専用として、大き目の金属板数枚を、湿り気を含んだ地中深くに敷設したいところですが、とりあえず、施工が簡単な水道管アースを利用することにしました。 常にアース線を水道管へ接続しておくと家族に怒られるので、ラジオを聞くときだけ、大きな目玉クリップで二階洗面台の蛇口に接続します。 幸い、自宅は塩ビなど非金属管を使用していないらしく、アースとして効果があるようです。5kW局から約14km離れていますが、このアンテナとアースの組み合わせで、ゲルマラジオはよく鳴ってくれます。
大きな目玉クリップで蛇口に接続
コードは圧着端子をねじ止め